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現在のテーマは「ライトモード」です。

製作手法、ヅクとムク。

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8月の終わり、身も心もへろへろでした…😵‍💫公私共にバタバタしていて、瞬きしている間に休日が終わっていく不思議…。

そんな折に息抜きのため訪れた箱根町港で、とある寄木細工の小物入れに一目惚れ。商品棚の中で、それはもう一際輝いていました。

「実は、模様によってもお値段が変わるんですよ」

これだけ値札が見当たらなかったので尋ねると、寄木が大好きそうな、やわらかな雰囲気の店員さんが教えてくれました。たとえば今回購入した小物入れだと、直線模様がある方がちょっとお高級らしいのです。

確かに直線模様がある寄木細工ってあんまりみないような気がします。それだけ難易度が高いものだったりするのでしょうか。ちなみに、作品によっては1つの寄木細工でも「寄木を作る人」「削る人」「研磨する人」、関わっている職人さんの人数まで違うそう。

たびたび箱根には足を運んできましたが、寄木細工は同じサイズの小物入れでも、商品によって大きく値段が違うことをちゃんと意識したのはこれがはじめてかもしれません。

なんだか恥ずかしくなってきました…🙈

映像で見る寄木細工の製作手法

タイトルの「ヅク」と「ムク」は、私が小物入れを購入した寄木うちはらさんというお店で目にした言葉です。なんとなく「ムク」ってついてるほうが高そう…?とか思っていましたが、寄木細工には次のような違いがあるそうです。

  • ヅク技法:種板をかんなで薄く削ってできたシートを貼りつける、寄木細工の原点。
  • ムク技法:種板を厚いまま削って形を作り、種板自体を作品として加工していく。

職人さんの製作過程を実際に動画で見てみると、その繊細さと技量に圧倒されます。種板を作る時点でめちゃくちゃすごいです。

旅行から帰って最初にこの動画をみたとき、正直鳥肌が立ちました。お土産に連れて帰ってきたこの小物入れも、こんなに大変な工程を経て我が家へやってきたんだ。なんだかそう考えるとこれはむしろかなりお得なのでは…!?

見た目はもちろん、手触り・香り・開け閉めする時の音、どれをとっても本当に素敵な作品です。出会えてよかった…。

五感を通じて知る品質への情熱

私もものづくりに携わっているはしくれとして、常に品質について考える立場にあります。

今回あらためて、ぱっと見ではわからない部分の大切さに気づけた気がしました。使い手の無意識にまで訴えかけてくる心地よさを実現するには、やはり表面だけでは見ることができない部分まで情熱を注いでいることが重要なのかもしれません。

今回の旅で、より一層作り手として品質に対する情熱を注がなければならないと感じました。自分の専門領域以外についても、作り手の思いに耳を傾ける楽しみを再発見できたと思います。


余談ですが、箱根を訪れる際は「箱根フリーパス」を購入するとよいです!旅行の三日目は海賊船で芦ノ湖を往復しまして、とてもリラックスできました🚢🏴‍☠️

みなさんも箱根を観光することがあれば、たくさん寄木細工も見てくださいね!箱根旅行は裏切りません、超絶オススメです💨

最後に、木象嵌もくぞうがんという技法についての動画も紹介して、この記事を終わろうと思います。